|
■2008年09月30日(火)21:53
伝わってくれていて、守られていたもの
|
もう3年は前になるか、あるミュージシャンのCDジャケットとブックレットの写真撮影と、そのデザインをした。
全ての仕事が終わり、CDが発売された直後、ミュージシャンの音楽事務所が「料金を払わない」と宣言した。理由は「ウチのアーティストが泣いても払っていない」というものだった。
こちらからの話し合いの要請に音楽事務所はまるで応じず、取締役社員の音楽プロデューサーが酔っ払って電話で怒鳴りつけてきたり、またその事務所が会社創立されて私が仕事で関わったたった3ヶ月の間に、私が紹介した印刷会社への不払いを含め5件もの金銭トラブルを起こしたため、残念ながら訴訟となった。
被告音楽事務所は弁護士まで立て、私は1人で答弁に臨んだが(30万円以下の少額訴訟なので本来弁護士は要らない)、当然の様に私の主張が通り、和解判決が下りた。口頭弁論の場で被告事務所代表は私の答弁に一言も抗えず「妥当な金額だと思います。すぐに支払います」と俯いて答えたものの、そしてその後、今度は法廷で定められた和解金をごまかし、逃げた。半年以上も過ぎた頃か、被告事務所は倒産し、被告代表は離婚もしたと、噂に聞いた。
被告が起こしたトラブル以来、ミュージシャン達との交流も途絶えたままだったが、今は違う事務所にいるのだろうミュージシャングループのコが最近SNSを始め、一番先に私を「お友達申請」してくれた。少し前に始めた他のコも。
写真に写ってくれた本人達が私の写真を喜んでいてくれたのなら、カメラマンにとってはこの上ない栄誉だね。プロとして、報酬は失ったが、気持ちを込めてシャッターを押した仕事に対する誇りは伝わってくれていて、ずっとちゃんと守られていた。ありがとう。 | | |